それは未知
未知への道
新しきものの発見
二次試験・2 〜スシというもの〜
(スシってなんだ!?)
その場にいた誰もが思った(一人例外)
頭を傾げるしかない。
「ねぇ、はスシって知ってる?」
ゴンがに聞く。
「いいえ、知らないわ」
でも知らないのかー、とゴンは何処か残念そうにしていた。
「知らないのも無理ないわね、ヒントをあげるわ。中を見て御覧なさい」
メンチは頭を傾げている受験生達に向かっていった。
達も建物の中をのぞく。
そこにはキッチンに並べられた包丁やら飯櫃やらがあった。
「この中にあるものを使うのよ。必要最低限の材料道具はあるし、スシに不可欠なご飯も用意したわ。
但し、スシはスシでも握りズシしか認めないわよ。あたしが満腹になるまで一人何個でも作ってもってきていいわ。それじゃ試験開始」
合図に受験生達は各々、場所に着いた。
は適当に陣取ると、道具を一式確認する。
近くにはゴンやキルアも陣取っていた。
「(握りズシ・・・たしか何処かの本で見かけたわね。酢を加えた飯を握り固め魚や貝の肉をのせたもの・・だったはず。
だとしたら、魚がないわ。捕獲しにいきましょうか)」
は一通り考えをまとめ建物を後にしていった。
「、スシが何かわかったか?」
「キルア、ならさっき何処か行っちゃったよ」
ゴンがそう言うとキルアは後ろを向いた。
「あ、本当だ!おい、ゴン、追っかけようぜ。きっと何かわかったんだ」
「うん、そうだね!教えてもらいに行こう!」
そう言うと、二人もを追うべく建物を後にした。
ゴンとキルアはゴンがたどったの香りにつれられて川に出た。
「川?」
キルアが不思議そうに呟く。
ゴンがきょろきょろしているといきなり声をかけられた。
「ゴン、キルア?」
気配もなく後ろから声をかけられたので二人は至極驚いて身体を浮かせた。
「「!」」
「何?」
呼びかけに聞き返す。
「ひどいよ、声もかけずに行っちゃうなんて!」
「そうだぜ、抜け駆けはなしにしろよ」
「ああ、忘れてた」
「「ひどっ」」
はそれはそれは普通に言うものだから二人は一層その念が強かった。
おまけに全然悪びれた様子もない。
それはさておき、ゴンはそれでさ、と話を切り出した。
「は何しにここへきたの?」
「ゴンの言うとおりだ、川なんかで何を?」
ゴンとキルアが最初から思っていたことを口にする。
はそのことか、と思いながら今まで下ろしていた右手を上げた。
そこには魚。
奇妙なオレンジ色をして腹からは足がウジャウジャ生えている。
おまけに妙な光沢つきだ。
それを見たゴンとキルアは顔をしかめた。
「それ美味いのか・・・・?」
「さぁ。料理するから美味しくなるんじゃない?」
キルアが聞くとはそう答えた。
そうして、二人も捕らないの?魚、と言って未だ顔顰め中の二人をおいて会場に戻ってしまった。
最後にもう一言、先行ってるわね、と残して。
「あ、また置いてかれた!おい、ゴン俺達も捕るぞ」
「うん!早く捕ってに聞かなきゃね!!」
そう言って二人も魚を捕りに入った。
が会場に戻るとそこには試験官以外誰も居なかった。
ガランとした会場に試験官が二人。
不審に思いながらも自分が先ほどまで陣取っていた場所まで行く。
そして、魚を洗い始めた。
最中、メンチのテーブルに置かれている道具をチラッと見る。
そこにあったのは手のひらよりも小さな小皿とその中に入っている黒っぽい液体と細い棒が2本あった。
「(確かあの棒は箸と言ったわね。あれでつまんで食べるとしたらそんなに大きくはない・・・・拳よりも一回り小さいぐらいかしら。
それでその大きさの飯に魚を乗せるのだから切らないと無理よね。・・・後は箸でつまめるぐらいの硬さ、かしらね)」
そこまで考えをまとめると、洗っていた魚をまな板に上げ包丁でさばき始める。
拳よりも小さいぐらいの長さで且つほどほどの厚みを持たせて。
酢飯をしゃもじで手のひらにのせた頃、丁度ゴン、キルアを筆頭に数名の受験生達が戻ってきた。
は気にせずとった酢飯を軽く固めるとその上に切った魚肉を乗せて空いている方の手の人差し指と中指で軽くぎゅっと押さえた。
そしてすかさず味見。
「(・・・・酢飯とこの魚が微妙に合わないわ、もう少し酢飯の方に手を入れてみようかしら。あと、少し硬く握りすぎたわ・・・・)」
どうも少し不味いというか合わなかったようだ。
置いてあった酢と砂糖を取って飯の方の味を変えていく。
もう一度作り、味見してみると今度は良かったのでもう一個作り直し皿に盛って蓋をした。
その時ゴンとキルアが自分の場所に丁度着く。
「また置いていったでしょ」
「しかももう出来てるし」
ゴンとキルアが口々に言う。
は皿を手にしてそちらを見るだけ。
「どんなのか見せてよ!」
ゴンがそう言うとは”これ持って行って合っていたらいいよ”と残してメンチのもとへ行ってしまった。
「ま、こっちはこっちでとりあえず作ろうぜ、ゴン」
「うん、暇だもんね」
そう言うと二人は何やら作り始めた。
「やっと一人目ね」
メンチはそう言いながら正面に立っているを見た。
はメンチと視線が合うと無言で皿をテーブルに置く。
置かれた皿の蓋をメンチは開けると”ふむふむ”と声をあげた。
「形は出来ているわね。問題は味・・・・」
そう言って、メンチは手でそのスシを摘むとそのまま一口で食べた。
「(箸と小皿の意味がないわ)」
見ながらそんなことを思ってみる。
そして、メンチはというと
「うん、用意した酢飯と味が違くなってるけど、そうしたことによってこの魚の味としっかりマッチしているわ。
握りも素人とは思えないぐらいよく握れてる・・・申し分ないわ。受験番号49番、合格!」
それを聞くとは空になった皿を持って踵を返そうとしたが、メンチにとめられた。
「待って、あなた、名前なんていうの?」
「・・・・。=」
顔だけメンチに向けて言い放つ。
「ね。・・・は携帯とか持ってる?」
「ええ」
「教えて頂戴!」
そう言ってメンチは身体を乗り出す。
ブハラはまただよみたいなかんじでメンチを見下している。
は空いている右手にどこからか紙切れを取り出すと、メンチに渡した。
「ここに書いてあります。それからそれは絶対になくさない様にして下さい。それだけが鍵ですから」
メンチがそれに視線を落とすとその紙にはTELナンバーとメールアドレスがどこか赤い光を帯びて書いてあった。
暫くするとその光は消え、ただの赤い字しか書かれていなかった。
メンチはそれについて聞こうと頭を上げたがはもうそこには居なかった。
「ま、後で聞けばいいか」
そう言ってメンチはまたソファにふんぞり返った。
が歩いていると目の端でヒソカが手招きしているのが見えた。
そちらに足を向かいなおす。
そうして、ヒソカの近くまで来ると声をかけた。
「何?」
ヒソカは笑みを浮かべながら口を開く。
「僕にスシ作ってよ」
「それ試験官のところに出すの?」
「違うよ◆僕が食べるんだ久しぶりにの手料理が食べたいなと思ってね」
「いいわよ」
そう言うとはヒソカのまな板の前に立って魚をさばき始めた。
ヒソカの捕ってきた魚は何というかなまずのような形で目がない。
はその魚をさばくと取り敢えず一口、口に入れた。
そして、酢と砂糖を手に酢飯の味の調整にかかる。
出来た酢飯も味を見て納得したのか握り始めた。
間もなく、一つが出来上がる。
それをまず、自分が食した。
丁度良かったのか、もう一つ作って皿に置きヒソカに差し出す。
「はい」
「どうもそれじゃ、いただきます◆」
そう言うとヒソカはそのスシを口に入れて飲み込んだ。
「うん、美味しいよやっぱりの作る料理はいいねぇ毎日作ってもらいたいよ」
「それは、ごめんだわ」
それを聞いてヒソカはクククと喉の奥を鳴らした。
が試験官のもとを離れていくのをゴンとキルアが見ているとクラピカとレオリオがやってきた。
「どうやら、は合格したみたいだな」
「クラピカ!うん、そうみたい」
ゴンがクラピカとそう話していると、レオリオが声をあげた。
「おい、のやつヒソカのところに行くぞ!?」
「「え(何)!?」」
ゴンとクラピカが驚きの声を上げる。
「ってやっぱりヒソカと仲いいのかな・・・・?」
「かもな」
キルアがゴンの言葉に相槌を打つ。
「どういうことだ?」
クラピカが不審に思って聞く。
「うん、なんか一次試験のときもヒソカのこと大分昔から知ってるみたいなこといってたし」
「ああ、それに、あいつ俺が一次試験会場に着いたときヒソカの腿、枕代わりにして寝てたぜ」
クラピカとレオリオはゴンの発言にもだが、キルアの発言に驚く三人。
「マジかよ!?」
レオリオは声を上げたがクラピカは驚き過ぎて声も出ないと言った状態だ。
ゴンは不思議そうにヒソカのところで何かやっているを見る。
「については、わからないことだらけだな。今度改めて聞いてみよう」
「ああ、クラピカの言う通りだな」
レオリオはそうクラピカに相槌を打つ。
四人はただを見るだけだった。
「、呼んでるよ◆」
ヒソカにそう言われては指差す方を見る。
そこにはこちらを見るゴン、キルア、クラピカ、レオリオがいた。
「そうみたいね、行くわ」
「うんそれがいい」
は自分の皿を持って歩き出した。
四人のもとに行くと微妙に空気が違うことに気づく。
「どうかした?」
珍しく自分から質問する。
クラピカが口を開く。
「は、ヒソカとはどういう関係なのだ?」
どうやら、他の三人も同じような心境らしい。
「話してもいいけど、試験・・・やらなくていいの?」
それにはっとする四人。
「あー!そうだった!おい、クラピカ行くぞ!」
言ってレオリオがクラピカの手を引いて走っていった。
ゴンもいそいそと作業を始める。
キルアはおいおいと言った感じだったが、ゴンに促されて作業を始める。
に聞くと言うことを忘れて。
本末転倒だ。
はそんな四人を一瞥して自分の場所に行くともう一つスシを作った。
そして、皿に盛ると試験会場の入り口へ向かった。
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また無駄に長くなってる・・・・!
このままじゃ、いつまでたっても試験終わんないッすね;
まぁ、マイペースに行きますか(マジですか
次はサトツさんとお話します。
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