それはどこか妖艶さを帯びて
風に揺れる華のように
流れ行く川のように
舞う
三次試験・3 〜妖艶〜
ポックルも漸く扉の向こう側に足を入れる。
は向かいの扉を見据えながらいつの間にか右手にもB-1218/NQを手にしていた。
「二丁、あったのか・・・?」
「まあね」
「弾、こめられるのか?」
「心配要らないわ。あなたは自分のことだけ心配していなさい」
それにポックルはカチンと来た。
そんな時、向かいにある扉が重たい音を立てて開く。
そこからぞくぞくと出てきたのは80人はいる囚人。
それを見ては腰に手を当てながらポックルと少し距離をとった。
「何、そんなに多くないじゃない」
『くくく、それはやってみてからだ。始めろ』
リッポーのその唐突な言葉に戦闘の火蓋は切って落とされた。
は両のB-1218/NQを顔の位置まで上げると引き金を次々に引いた。
それらは全て囚人の眉間へと命中していく。
その様をポックルはただ見ていた。
矢は番えているが、それを放つタイミングがないのだ。
それと、のその姿に目を奪われていた。
両の腕を広げて撃っていたかと思うと、次の瞬間にはそれを交差させて撃っている。
偶に銃弾を掻い潜って懐に入ってくる囚人には空いているその足で蹴りを入れる。
その一連の動作はまるで、舞でも舞っているかのような、そんな流れるような動きだった。
蹴りを入れるたび、身体を動かすたびに揺れるそのオリーブグリーンの髪と右耳にあるゴールドのピアス。
そのコントラストがまた不思議な軌跡を残す。
「な・・・・これが=・・・家の力」
そうポックルが独り言ちたとき、はっと顔を上げると直ぐ間近に囚人が一人いた。
「うわっ、しまっ」
駄目だとポックルが目を閉じたその時、影が出来た。
「ごめんなさいね、一人取り逃がしたわ」
「え?!?」
驚くポックルを捨て置き、は目の前にいる囚人を見据えたまま言う。
「あなたが最後だから、これはプレゼント。受け取って」
至極、冷たく言い放つとその囚人の鳩尾に蹴りを入れ、地に落とした後、それを跨いで両の銃口を顔に向ける。
ガゥンッッ
広間中に、はもった銃声が響く。
重たい音が。
返り血が飛んでの白いYシャツをところどころ赤黒く染めた。
「すまない、」
「別に、気にしていないわ」
「っ」
言って振り向いたを見てポックルは背筋が凍るのを覚えた。
その目には何も映っていない。
光すら通さない、暗い瞳。
その明るい橙はどこかくすんで見えた。
どこにも、の全身、どこにも表情がなかった。
そこにあるのに無い、そんな感じだった。
「行きましょう、先へ行く道が開いたわ。どうやら、5分で行けるようよ」
「あ、ああ」
そうして、進んだ道は一直線で何の障害もなかった。
全て進み終わると、行き止まりで、そこにあった扉が開いた。
どうやら、下にたどり着いたようだった。
「いろいろ、世話、かけたな」
唐突に言ったポックルの言葉には振り向く。
「いいのよ、別に」
「ありがとう」
「・・・」
その言葉には返答せずにはその場を去った。
ポックルはどこか複雑な表情でそれを見送った。
「随分、時間をかけてきたんだねぇ」
ヒソカの正面に立ち止まる。
ヒソカはと言うと何もせずに座っているだけだった。
「面倒臭い条件付のルートだったから」
「そうなんだそれはお疲れ◆」
「ええ」
「それ、誰か殺ってきたのかい?」
「100人ぐらい」
「ボクは1人◆と同じルートだったらよかったのに」
「本当だわ。ヒソカが一緒だったら無駄に殺らずに済んだのに・・・・」
そう言いながらは念を一瞬だけ発動してYシャツについた血を消した。
いや、Yシャツの時間を戻した。
「気絶させればよかっただろ」
「意外ね、ヒソカの口からそんな言葉出るなんて。条件上そっちの方が都合がよかったのよ」
「そう、それは仕方がないね◆それにしても、その言葉は酷いな」
「わかっているわよ。戯言、言ってみたかったの」
「うんボクもわかってるよ今、不安定なんだろボクの横、座りなよ◆気が済むまで居てあげるから」
「・・・・・・・」
無言ではヒソカの横に腰を下ろして、その背をヒソカに預けた。
ヒソカはそのの頭を優しくなでる。
何度も、何度も。
その動きには眠気を誘われて目を閉じた。
次に目を開いたときは丁度ゴンたちが短く簡単な道へ入ったときだった。
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あぁ、またシリアス風味に・・・・
しかもまたヒソカと絡んでるよ・・・;
ヒソカ夢じゃないんですけど、あんなことしてますが、ヒソカとは友達以上の関係ないんですが・・・
うわぁ、ってかんじですね(何/管理人自体わけがわからなくなっている←駄目じゃん
ということで、さらばです(え
閉じてください
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