!飛行船の中探検しようよ!」






  第七話  童心








会長秘書の労いの言葉が終わると、開口一番、ゴンがにそう言った。


ゴンの横にはキルアの姿も。


「ああ、いいぞ。行こう!レオリオ達はどうする?」


が振り向いて疲れた顔をしているレオリオ、クラピカに聞く。


「俺はいい、達だけで行って来い」


「わたしもだ。とにかく身体を休めたい」


「そうか?じゃ、ゴン、キルア行こう!まずは何処がいいかな〜〜」


「操縦室だろ普通」


「じゃあ、そこに行こうよ!」


そう言いながら怒濤の如く去っていく三人をクラピカ、レオリオの二人は呆れながら疲れ顔で見送った。


のやつガキの頃からちっとも変わってねえな・・・変わったのは外見だけってか?」


「わたしは彼女の過去をよく知らないが確かに、幼い場面はあるな・・・そういえば、彼女は幾つなのだ?レオリオ」


「俺よか一個下だから、今は18だな」


「わたしより一つ上か・・・なんとなくわかってはいたが・・・今の彼女を見ると、どうも」


「言うなクラピカ。俺も同じだ・・・頼むからもう少し成長してくれ、・・・・」


「「・・・・・はぁ・・・・・」」


肩を落ちて取れてしまうかというぐらいがっくり落として呆れ疲れる二人。


その悲痛なまでのぼやきは本人に届くことは無かった・・・


二人が不憫だわ











一通り探検し終わった、、ゴン、キルアの三人は今、椅子に腰掛けながら飛行船からの外の眺めを見ていた。


「うわ、すげーーー」


「宝石みたいだね!」


「ゴンの言うとおりだな」


上からキルア、ゴン、の順。


それから本当に短い沈黙が流れた後ゴンがそれを破った。


「そういえばさ、キルアの両親は?」


「生きてるよ、多分」


「何やってる人?」


「殺人鬼」


「両方とも?」


「「「・・・・」」」


「「あははははははは」・・・ゲホゲホ


「「大丈夫(か)?」」


「お、おう、なんとか」


笑いすぎてむせる


そんなに・・・・


持ち直したらしいが口を開く。


「てかさ、普通そんなこと真顔で聞くか?驚くとかなんかあるだろ」


それにゴンが意外そうな顔をする。


「どうして?もし、そうだったらもじゃん」


「そうか、それもそうだな」


「お前ら何なんだよ」


キルアが心底から言う。


大分お疲れのようで・・・。


「そいえばさ、の親父とお袋は何やってんだよ」


キルアがにふる。


「ああ?わたしの両親?母さんはいっつもヒマしながら大半を放蕩に費やしてるぞ。ああ、家にいるときは偶〜に、親父の手伝いしてるな。
 親父は診療所やってる。医者だな、医者」


「「へぇ〜」」


ゴンとキルアが声をそろえる。


「んで、は何やってるんだ?」


「ん〜?わたしは・・・」


その瞬間、後方から殺気が飛ばされる。


ゴンとキルアは振り向いたがは逆の方向を向きながら内心、


「(まだ話す時期じゃねぇってこと忘れてた・・・危ねぇ、危ねぇ。試験終了後にって思ってたんだよな。今回ばかりはじいさんに感謝しないとな)」


などと思いながら目の前にいるネテロと視線を交わした。


そんな折、ネテロが口を開く。


「どうかしたかの?」


ゴン、キルアが振り向く。


「あれ?ネテロさん、向うから誰か来なかった?」


「いいや」


それにキルアが少し頭にきたらしい。


はこの状況をとりあえず傍観。


「歳の割りに速いね、じいさん」


「今のが?ちょっと歩いただけじゃよ」


キルアが一層その顔を引きつらせる。


ゴンは訳がわからないといった感じ。


はというと”まじでムカつくじいさん”と思っていた。


「ゴン、行こうぜ」


「そうだな」


もう、引き上げモード全開の、キルアの二人をネテロが引き止める。


「まぁ、待ちんしゃい。丁度ひまで遊び相手を探しておったところじゃ、どうじゃ?ワシとゲームでもせんかの?ワシに勝ったらハンターの資格をやろう」


「やらん。そんなに簡単に資格とっても嬉しくない(今の試験でも十分簡単だが」


即答したのは


「では、おぬしは遊ぶだけでどうじゃ?」


「・・・本気でやるならいいぞ」


「勿論じゃ」


「じゃ、やる」


諾したに頷きながらネテロは三人をとある部屋へ案内した。












「この飛行船が次の目的地に着く間にワシからボールを取れたら勝ちじゃ。そっちは攻撃自由。ワシからは手出しせん」


そうネテロが説明し終わると、キルアが一歩前に出た。


「よし、じゃ、まず俺から」


「頑張ってキルア!」


「頑張れ〜」


が手をふる。


とりあえず、ゴン、の二人は壁際に引いた。


キルアがネテロのボールを取りにかかる。


だが一向に取れる気配は無い。


完全に遊ばれている。


「(やっぱり、遊”び”相手、じゃなくて遊”ぶ”相手を探してたか・・・)」


そんなことを思いつつは腕を組む。


今キルアはかなり頭にきたようで、少し本気モードに入ったらしい。


キルアが何人にも見える、とはゴンの言葉。


「(ほお〜肢曲かぁ〜〜やるねぇ、ゾルディックさん。イルミとシルバさんかな?教えたの)」


だが、状況は一転することなく、ネテロの軸足に入れたキルアの蹴りで終わった。


「いってぇぇぇええぇーーーーー!!」


「キルア、チェンジ」


そう言ってが壁際から歩き出す。


「気をつけろよ、。あのじいさんの足鉄みてぇに硬いぜ」


そう言ってキルアは掲げた右手をの左手にタッチする。


「OK、OK」


そう言ってはネテロに向き直る。


「さて、本気でやれよ」


「ほっほっほ、わかっとるよ」


そう言って片足を上げてみせるネテロには顔を顰めた。


「・・・・・嘘つけよ、これなんだ?」


言って右手に乗せているものは・・・


「「「!」」」


そう、間違いなく、ネテロが持っていたボール。


「つまんねぇーーーー。わたし、ちょっと他で遊んでくるわ。後でまた来るよ、ゴン、キルア」


「・・・うん」


「あ、待てよ、


キルアが呼び止めるのも聞かず、はネテロにボールを戻しそこを後にした。


「(う〜む、かなり腕を上げたようじゃのう・・・本気はどんなもんかのう)」


ネテロはそんなことを一人思っていた。










「なぁ、ヒソカ」


が来たところはヒソカの元。


ヒソカは床に散らばったトランプを集めていた。


「おや◆じゃないか何だい?」


「・・・無駄かもしれないがとりあえず言っておく、語尾にいちいちハートつけるな」


そう言ってがっくし肩を落とす。


ヒソカはトランプを一枚手にしながら笑っていた。


「うん無駄だね◆で、何かな?」


「ババ抜きしよう」


「また?」


「そう、二人でダウトはつまらない。ババ抜きもそうかもだけど・・・・・・嫌ならいいや」


「別に構わないよ


「話わかんじゃん」


そう言ってはヒソカの正面に座る。


そして、また、あの勝負見え見えのババ抜きをはじめた。






「ふっ、また負けか・・・わかってるさ、今まで一度だって勝ったことないからな」


「そうなの?それは凄いね


「お褒めに預かり光栄です」


「褒めた覚えないんだけど◆」


「あ、そう。んじゃ、付き合ってくれて、ありがとな」


実に3時間のババ抜きを終えはその場を後にした。


延びてるよ時間・・・・









ゴン、キルアの元に行くべく、は通路の角を曲がった。


目の前に知らない受験生2人が歩いていたが瞬間、肉塊と化した。


そして、そこを潜り抜けてきたのは、キルアだった。


はさほど驚きもせずそこに立つ。


キルアの方はを確認して少し驚いたようだった。


・・・!」


「何だ?」


「・・・驚かないのか?」


「なぜ?」


「なぜって・・・・」


言って顔をうつむかせるキルア。


はキルアに歩み寄る。


そして頭に手をのせ目線を合わせるとぽんぽんと叩いた。


「気にすんなよ、そんなんで気にするんだったら、わたしなんかどうしようもないぜ。キルアには後ろめたさがある分、まだ良いほうさ。
 わたしなんか、そんなもの微塵も持たないからな、あはは。ま、なんかあったらいつでも胸、貸してやるよ」


「・・・・・・ああ・・・・でもよ」


「ん?」


キルアはの手を頭から離すと顔をあげた。


「それ、慰めになってないぜ」


言って笑う。


「そうか?それはすまん」


はそう言って笑いながら頭をかいた。


・・・・」


キルアが言う。


だが、どこか俯きながら。


「何だ?」


優しく問いかける。


「その・・・さ、一晩・・・一緒に居てくれよ。居るだけで・・・・いいから」


何処か気恥ずかしそうに、だが少し不安そうに言うキルア。


はそんなキルアを見てふっと笑みを浮かべた。


「ああ、構わないさ」


言って二人はその場を後にした。








椅子に腰掛けながら外を見る。


キルアとの間に会話は無い。


がふと横を見れば眠そうにしているキルア。


何も言わずにキルアの頭を自分の膝に倒した。


キルアは不意打ちを喰らい多少焦る。


「お、おい」


「眠いんだろ?寝なよ、お子様はもうとっくに寝る時間」


「うるせぇよ・・・・・でもさ・・・」


目を細めるキルア。


には見えないが。


「俺、ずっと姉貴ほしかったんだ・・・うち、兄弟、男ばっかだし。姉貴が出来たらこんな感じなのかな・・・」


「さぁ、どうだろうな」


「なんかさ、って姉貴ってかんじがするんだ・・・遊んでくれるときは一緒になって遊んでくれるし、でもどこか、しっかりしたようなかんじ」


「はは、なんだそれ」


「俺にもわかんねぇ」


「そっか、ま、寝なよ。明日も試験だから」


「ああ、おやすみ」


「うん、おやすみ」


そう言って目を閉じるキルアの頭をはキルアの寝息が聞こえるまでずっと優しく撫で続けた。


目を閉じ際に言ったキルアの小さな言葉に驚きながらも優しく微笑んで・・・




「ありがとな・・・・姉貴」







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だぁあーーーーーなんじゃ、この話はぁあああぁぁぁ;
キ、キルア夢かコレ・・・
と、当初の予定から大幅にずれてしまったがまぁ、良し!(いいのか・・・)
ああ、うちの弟もこのくらい可愛げがあったらなぁ・・・・(もう高校生だから無理です、やったらキモイよ・・180pの巨体で;あ、下の弟は160だからいいかな、童顔だし可愛いし←性格ひねくれてるけど
・・・なぜに弟話に花が咲いているんだ・・・・
では。




閉じてください。

































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