どす黒い、重たい鉛のような色の雲が空を覆っている


雨が降る

静かにシトシトと


強くもなく、決して弱くもない雨








町のはずれの裏路。

雨が何とか凌げる場所で少女は雨宿りをしていた。

父も母もいない少女は膝を抱えて空を見上げていた。

少女の名前は、歳は15だ。


(早く雨・・・上がらないかな)


そう思いながらボーっと空を見上げているといきなり視界が暗くなった。

三人組の男がの前に立ちはだかったからだ。

そのうちの一人が口を開く。

「譲ちゃん、いいものあげるからいっしょに来ないか」

30代前半ぐらいの男たちは皆、口にうっすらと笑みを浮かべながらを見ていた。

「え・・・いいです」

消え入りそうな声で返答をする。

男たちがニヤっと笑って互いにアイコンタクトを取った。

「そうか、いっしょに来てくれるか、じゃ行こう」

言っての手を引いて立ち上がらせるとそのままひっぱって歩き始めた。

「あ、あの!そういう意味じゃなくて・・・要りませんから、行きませんから手を離してください!!」

そう叫んでいたが、横にいた男にその大きな手で口を塞がれた。

「静かにしてろ!」

凄い剣幕で言われ、それに怯えながら先ほどよりも、もっと人気のない道へと引っ張られていった。






雨はまだ降り続ける


止む様子はない

寧ろ先刻よりも強く降っているようだ・・・








袋小路に出た。

の手を引いていた男はそれを力を込めて前に出した。

勢い余って思わず転がる。

「痛・・・っ!」

足と右腕をすりむき血が流れる。

特に肘は酷かった。

「さてと、譲ちゃん、ここにいいものがある、凄くいいものだ」

言って、3人組のうち一人が懐から何か取り出した。

それは白っぽいものだった。

「今日はこれを無料でやってあげようと思ってね」

「金は要らない、次から払ってくれればいいんだ」

「まぁ、金が無理なら別の方法もあるけどな」

男たちは口々に言った。

そして、先ほどの男とは違う男が上着のポケットから細長いものを取り出した。

それを見て、はその白いものが麻薬だと知った。

なぜならそれは、注射器だったからだ。

その注射器を男は麻薬を持っている男に渡した。

「おさえろ」

注射器を受け取るとその男は横にいた2人の男に合図した。

怪我をして座り込んでいるの両腕を、2人の男はそれぞれ片腕ずつ持った。

そして、そのまま袋小路の壁に押さえつけるとそのまま左腕を掴んでいた男がの口を塞いだ。

「静かにしてろよ、すぐ終わるからな」

そう左にいる男が言うと、右にいる男が麻薬の準備をしている男に言った。

「おい!まだできねぇのか!?」

「今出来たからいくさ」

言って、その男も歩み寄ってきた。

雨はザーザーと音を立てて強く降っている。

そのため、付近の住人には声は届かない。

おまけにもともと人気のない裏路だ。

助けを呼ぶことなど皆無に近かった(といっても口をふさがれていて声を出すことすら出来ないのだが)

男がの前に来ると右腕を掴んでいた男が関節部が良く見えるように腕を押さえつけたまま移動した。

男は注射器を持ちながら左手で右上腕部を掴み、の顔を見ながら言った。

「最初痛いだけだ、後はすっと楽になる。何、そんなに怖がるなって、いい気分だぜこれをやった後はよぉ」


(嫌だ、麻薬なんて・・・・・!)


口を塞がれながらも抵抗するが、声は出せず、まして大人のしかも男の力に勝てるわけでもない。

ただその恐怖に震え、涙を流すことぐらいしか出来なかった。

が諦めかけたその瞬間、正面にいた男が急に注射器を落として倒れた。

足元に倒れた男の傍らには手にすっぽり収まるぐらいの石が転がっていた。

どうやらそれがその男の急所に直撃したらしかった。

の正面…ずっと先に一人の青年が立っていた。

「近頃、麻薬を無理矢理一般人にやらせて中毒者にし、金儲けをしているゲス野郎がいると聞いていたが・・・
まさかそこに鉢合わせるとはな・・・てめぇらその娘を放せ」

青年はそういうと歩み出した。

残された二人の男はかなり動揺していた。

「だ、誰だ、お前は!」

一人がズボンから隠し持っていた拳銃を取り出した。

もう一人もアーミーナイフを取り出すと、の首にあてがった。

「それ以上来るんじゃあねぇ、このガキの命がどうなってもいいのか!?」

言うと、一層手に力を込めてナイフを押し付ける。

の首から血が流れ始めた。

「うっ・・・・」

そのチリッとした痛みにうめき声が出る。

「ちっ」

青年は舌打ちすると走り出した。

思わず、拳銃を持っている男が三発撃ったが、もうその先に青年はいなかった。

そして、何時の間にか懐に入ってきた青年に下あごから肘打ちを入れられそのままのびてしまった。

「なっ・・・!」

突然のことで虚を衝かれた残りの一人はそのまま固まっていたが、はっとしてナイフをそのまま横に引こうとした。

しかし、それは出来なかった。

ナイフを持っていた腕を振り下ろされた拳によって折られ、その後顔面に左ストレートを食らっていたからだ。

支えを失ってはその場に座り込んだ。

周りには三人の男たちがのびている。

雨で流れていく水とともに怪我をした場所の血もいっしょに流れていく。

手をつき俯いて泣く

青年は片膝をついての頬に手を置いた。

それにびくりと震える。

「心配するな、何もしないさ。大丈夫か・・・といっても大分怪我をしているようだな。
こんな雨の日に外にいるなど・・・家出娘か?早く家に帰った方がいい」

「家なんてないもの・・・」

「・・・・・孤児・・・か」

言って、青年はの涙をぬぐうと徐に抱き上げた。

所謂お姫様抱っこの形だ。

「あ、あの・・・!」

急に抱き上げられて顔を赤くする

「家がないのなら仕方がない、しばらくの間かくまってやる、それにその傷のこともあるからな。
俺はブチャラティ、お前は?」

「え・・と、

か・・・いい名だ」

言ってブチャラティは歩みだした。

彼の家へ、これからしばらくの間の家にもなるだろう場所へ向かって。




これからは一人ではない


これからは雨宿りをしなくていい







・・・・

そして、これからずっとあなたを見ている






   〜〜fine〜〜


モドル




なんか、私が書くものは無駄に前ふり(無駄な部分)が多いような
気がする今日この頃。そしてブチャ・・・名前でたの最後だし。。
本当にブチャ夢かこれ??そして本当に意味不明な内容。笑うしか
ないねこれは!!つうか、もう言うことはありません。
アリヴェデルチ!!(逃走/待てや)









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